デニス・マツーエフ/ピアノ・リサイタル(1999年3月17日)

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 久々にピアノを聞きました。デニス・マツーエフは、去年のチャイコフスキー国際コンクール優勝者ということなので、聞きに行きました。紹介文によると身長194センチ!、24歳、サッカーが大好きだという。プログラムは、シューベルトのピアノソナタ第14番イ短調、リストのソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」、ラフマニノフの絵画的練習曲から3曲、チャイコフスキーの「ドゥムカ」、プロコフィエフのピアノソナタ第7番変ロ長調。

 彼の身長からも想像できるように、「男性的でスケールの大きな演奏」というのが第1印象。ただし、どの曲も聴いたことのない曲ばかり(覚えていないだけか)だったので、他の演奏との比較はできません。その中では、シューベルトが一番わかりやすく、一番クラシック的(?)でした。リストとプロコフィエフは、オーケストラのトゥッティにも匹敵する激しいフォルテシモと鍵盤上の「曲芸」(ピアノを弾けない私にはそう見える)の連続。もちろんテクニックとしてはすごいものですし、音楽的にもすばらしいのだと思います。

 が、激しい打鍵によるピアノ線の金属的な響きと、少々ピアノのチューニングがあっていないところがあったことなどが相まって、耳が疲れ、少し辟易したのも事実。

 自分の無知をさらけ出しているようで恥ずかしいのですが、今回の演奏会の曲目は、ピアノをちゃんと勉強している人向きという感じでした。ただし、アンコールにはいると、マツーエフは、ジャズ風のアレンジ(ジャズそのもの?)の曲を何曲か弾き、その華麗な鍵盤操作術によって大きな拍手をもらっていました。そのようなエンタテイメントも可能だということで、やはり今風のピアニストと言えると思います。

 結論、ピアノはとてつもない大音量を出すことができる。

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