ザ・スコラーズ’99(1999年5月15日)

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 これまで載せました私の演奏会感想は、「素晴らしい」という感想がなくて、ちょっと寂しかったのですが今回は違います。バス、テナー、カウンターテナー、ソプラノ(順番が逆?)の4人編成のアカペラコーラス、「スコラーズ」を聞きました。会場はシュガーホール。

 初めて聞くアカペラコーラスでしたが、とにかく「素晴らしい」の一言。バロック独特のノンビブラートの声。バスは低音部をしっかり支え味のある声、テナーは、少し細くとがった感じの独特の声、カウンターテナーは、その体と顔からは想像できない「女声」がアンバランスでおもしろい(最初は、誰がテナーかカウンターテナーかわからなかった。)ソプラノ(本物の女声)は透明できれいな私の大好きな声。

 こういう個性的な4人が、完璧なハーモニーを聞かせる。特に曲の終わりのハーモニーは、純正調の美しいハーモニーを響かせる。これらの和音が、シュガーホールに長い残響のあと消えていくのです。「天上的」というものがあれば、まさにこういうハーモニーのことでしょう。いかがですか、少しは雰囲気がわかっていただけますでしょうか?。聞けなかった方は大変残念!。

 曲目はわからない曲ばかりでしたが、とにかく、ハーモニー、音量、音程、リズム感がすべて完璧なアンサンブルの魅力と、4人編成という室内学的な演奏形態、そして、アカペラという演奏形態の持つ「危うさ」というか「緊張感」がからみあって、すべての曲が楽しめた演奏会でした。

 近年、人工的な音(スピーカーから出る音など)を否応なく聞かされてしまうのにうんざりしていたのですが、この演奏会で、生の音(声)の良さを再認識しました。そして、シュガーホールの響きの良さも改めて確認。シュガーホールは、やはり「石」の響き。それに対して、具志川市民芸術劇場の響ホールは、「木」のホールの響きではないでしょうか。

 それにしても、こんな演奏会が月に1回くらい聞けると幸せなんですが・・・(~_~)。

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