Flute&Clarinet Duo Recital(1999年10月1日)

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 フルートとクラリネットのデュオ・リサイタルを聴いてきました。フルートは石垣円、クラリネットは根間安代。二人ともエミュ木管五重奏団のメンバーです。このエミュ木管五重奏団は県内では唯一のプロの木管五重奏団です。私は去年彼らの演奏を聴きましたが、確かなテクニックとアンサンブル能力ですばらしい演奏をしていました。特にクラリネットの根間さんは、堂々とした演奏ぶりで、ひときわ目立つ存在でした。

 開演時間に間に合わず、1曲目のフルート、ガンヌのアンダンテとスケルツォは聴けませんでした。2曲目は、ブラームスのクラリネットとピアノの為のソナタ第1番ヘ短調。クラリネットのレパートリーでは、名曲中の名曲です。しかし、この曲では根間さんは少し堅くなっていたようで、本来の出来ではなかったような気がします。リードをブラームス用に変えていたのか、いつもよりも音の出方がストレートでなく、グーッと前に出てくる感じがありませんでした。

 3曲目は、クラとフルートのデュエットで、ダンツィ作曲コンチェルタンテ。フルートの石垣さんは音色にちょっと特徴があります。すこし芯があって太めな感じといいますか、表現しにくいですが。クラはこの曲では本領発揮です。感心したのは、いつもアンサンブルをしているせいか、2人の音色がよく溶け合うことです。ユニゾンで吹くと一つに重なって心地よい音色になりますし、ハーモニーの時もすごくきれいでした。ダンツィ特有の古典的で明快な音楽をとても生き生きと演奏していました。

 休憩の後は、クラの無伴奏ソロ。曲はブーレーズ作曲「ドメーヌ」。現代音楽です。クラリネットが、あるときは静かに、あるときは激しく、重音とかフラッターなど現代音楽特有の奏法を駆使して演奏していくわけです。そのため舞台の照明を暗くして音の響きがよく聞こえるように設定してました。

 根間さんは、ミシェル・アリニョン(現代音楽のスペシャリスト)の講座を受けたというだけあって、かなり水準の高い演奏をしていたように思います。私には現代音楽がまだ理解できないので、曲の感想は述べられませんが、いい経験にはなりました。7つの譜面台を円形に並べ、奏者は円の中に入り、1つの譜面を演奏すると、次の譜面台に移動して演奏するというやり方にびっくりしました。

 5曲目は、フルートのソロ。ヒンデミット作曲「フルートとピアノのためのソナタ」。ヒンデミットのクラリネットソナタは、結構おもしろいので期待していたのですが、フルートの演奏はよかったものの、曲としての魅力はいまいちかなという感想です。

 最後の曲は、デュエットでサン・サーンスのタランテラ。これは編曲ものかもしれませんが、ピアノがリズムを刻む中で、フルートとクラリネットが交互にメロディーを奏していくというパターン。結構早いパッセージが多い曲ですが、息のぴったり合った演奏で、なかなかおもしろく聴けました。

 ということで、デュエットあり、無伴奏ソロありと結構おもしろい演奏会でした。クラリネットの根間さんには、次回はウェーバーのクラリネット作品のような名人芸で聞かせる曲か、あるいは、時代の新しいフランスの作曲家(ミヨーやプーランクなど)の曲あたりを期待したいですね。

 なお、エミュ木管五重奏団の演奏会が、今年は12月22日にありますので、まだ聴いたことのない方は是非聞いてみてください。とてもいいアンサンブルです。

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