高雄有希ピアノ・リサイタル>(1999年11月4日)

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 今回は、ピアノです。私はピアノは全く弾けませんが、聴くのは大好きです。ということで、若干22才の高雄有希(ゆうき)君のコンサートを聴きました。パンフの写真は何となく女の子っぽい雰囲気で、?と思っていたのですが、これがどっこいなかなかの演奏でした。

 曲目は、ショパンのバラード2番、ノクターン1番、ポロネーズ6番(英雄)、ドビュッシーの前奏曲集から「沈める寺」と「西風の見たもの」、グラナドスの「オリエンタル」、ヒナステラのピアノソナタ1番、以上が第1部。第2部はムソルグスキーの「展覧会の絵」。会場はパレット市民劇場。ピアノはヤマハのコンサートグランドCFⅢだそうです。

 今回も遅れていったので、ショパンのバラード1番は聴けませんでした。でも会場の外で、モニターを見ながらスピーカーから出る音を聴きながらでも、ピアノの音に何となく「力」がある感じがしました。

 ノクターンは音はきれいですが、まだまだショパンの魅力を出しているとはいえない?。ポロネーズは、豪快に弾きまくり、テクニックのほどを披露してました。ドビュッシーの「沈める寺」は素晴らしい。というか、この曲は「前奏曲集」の中でも大好きな曲です。生演奏で聴くのは初めてなので感動したのです。海の底に沈んだ町が寺院の鐘の音とともに浮かび上がり、また沈んでいくという状況を描写したわかりやすい音楽です。「西風の見たもの」も激しい嵐の音楽を完璧なテクニックで弾いてました。

 グラナドスの「オリエンタル」はスペイン舞曲集の中の1曲だはずです。グラナドスのスペイン舞曲集は、メロディーがとても素敵で最高です。といっても、ほとんど聞き流しているときが多いので、「オリエンタル」という題名を見たときはどんな曲か全く浮かばなかったのですが。このオリエンタルはその中でも、遅めのテンポで静かな美しい曲です。彼はこういうメロディーをきれいに聴かせるのがとてもうまいようです。

 ヒナステラのピアノソナタは、ラテンアメリカの作曲家だけあって激しい情熱的な曲でした。ところが、ここまできて私の集中力はとぎれてしまい、この部分は感想なし。

 第2部は、「展覧会の絵」全曲。これも素晴らしいの一言。オーケストラの生演奏は1回くらい聴いたことがあると思いますが、ピアノでは生はもちろん初めて。FM放送で聴いたことはありますが、演奏するのは大変だろうなと思っていました。ピアノってすごいと思うのは、大オーケストラに匹敵する表現力があることです。ある時はトランペットを演奏し、ある時は弦楽器のユニゾンを弾き、次は木管の軽快なメロディ、そしてフルオケのトゥッティを弾き分ける。逆にオーケストラの展覧会を聴いたことのない人は、あまりおもしろくないかも。

 とにかく、フォルテの音の力強さ、低音の支えがすごい。最後のキエフの大門は、フルオケが最大になるところですが、まさにこれに匹敵する演奏。こんなにピアノをたたいて手は大丈夫なのかと心配になるほどでした。

 ここまでで、たっぷり2時間。もちろんすべて暗譜。そこからアンコールを5曲。まずはラベルの「亡き王女のためのパバーヌ」、その次はシューマンの曲(曲名は忘れました)。続いてフォーレのシシリアーヌ、ラフマニノフの練習曲から1曲、最後は彼が5才のときに作曲したという「パルテノン」という曲。終わったのは9時半でした。演奏者の解説もあったので、長い演奏会になりました。しかし、その長さをあまり感じさせない演奏会だったと思います。

 今回は、わかりやすい曲や知っている曲が多かったこともあり、ピアノという楽器の良さとピアニストのすごさをつくづく感じ、満足させられた演奏会でした。

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