ロイヤルチェンバーオーケストラの夕べ(2001年5月19日)

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  堤俊作指揮、ロイヤルチェンバーオーケストラを聞きました。指揮者の堤さんは、私の所属する沖縄交響楽団でも客演指揮をお願いしており、一昨年バレエ音楽と第九を演奏しました。来年の1月にはヴェルディのレクイェムを 指揮していただく予定です。

 沖縄の音楽界(特に合唱?)とも絆が深まっており、昨年もイェルク・デムスとの共演で確かベートーベンの合唱幻想曲を演奏しています。今回のロイヤルチェンバーオーケストラは先生の手兵ともいうべきオーケストラであり、どのような音楽を聴かせてくれるのか、とても興味がありました。

 今回の曲目は、フィガロの結婚序曲、バッハのカンタータNo.147「心と口と行いと生活で」、ベートーベン交響曲第3番。会場は具志川市民芸術劇場。

 このロイヤルチェンバーオケは、小編成のオケでVnが3プルト(6人)編成。ホールの規模からするとちょうどよいくらいだと思います。モーツァルトは軽快な演奏で素敵な演奏でした。

 バッハのカンタータ147番は、その中に有名な「主よ人の望みの喜びよ」を含む曲です。全曲聞くのは初めてですが、ソロの曲では、歌のソロと楽器のソロが絡み合い、声楽リサイタルと楽器のリサイタルが同時に行われている、という感じ でした。オーボエ、トランペット、ヴァイオリン、チェロなどが声楽の各ソリストと張り合うのはおもしろかったです。

 声楽陣は県内ソリストでしたが、ソプラノの玻名城さんが一番乗っていたような気がします。残念だったのは、歌詞と訳がプログラムに掲載されていなかったことです。費用節約のためかもしれませんが、コピーでもよいので付けて欲しかったです。

 さて、メインはベートーベンの交響曲第3番「エロイカ」。一昨年の沖響 「第九」のときと同様、楽譜に忠実なスタイル。第1、第2楽章は通常のテンポよりかなり早めで、2楽章のオーボエなどは歌い込む暇はなさそうなテンポでした。終楽章のコーダは逆に通常よりかなり遅いテンポでびっくり。

 その分、1・3・4楽章はかなり引き締まった演奏でよかったと思います。音の迫力でせまってくるのではなく、音楽そのもの、あるいは構成力でせまってくる演奏です。人数が少ない分は、響ホールの「響き」と、ほどよい「大きさ」が手助けしていました。

 ロイヤルチェンバーオーケストラは、この2日後、那覇市民会館でも演奏しています。

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