沖縄唯一のフル編成プロフェッショナルオーケストラである、琉球交響楽団の第1回定期演奏会を聞きました。曲目は、ブラームスの大学祝典序曲、シューベルトの「未完成」、ブラームスの第1番というドイツ物プログラム。指揮は大友直人、会場は沖縄市民会館。
3月の創立記念演奏会とはうってかわったプログラム。変わったのはプログラムだけでなく、木管楽器メンバーもほとんど地元メンバーになっていました。ということは、今回が真の「琉球」交響楽団ということでしょうか?
大学祝典序曲は、全体がまだ堅い雰囲気で、あまり調子が出ない内に終わった感じでした。それでも最後の学生歌の盛り上げはさすが大友直人さん、しっかりやってました。
シューベルトはやはり難しい。これだけCDなどで聞き慣れた曲です。私の耳には、ウィーンフィルやベルリン・フィルが演奏する「未完成」しか、残っていない。しかし、弦楽器はトゥッティなど結構いい音を出していましたし、管楽器陣もホルンはうまいし、木管もそこそこきれいに歌ってました。
残念ながらあまり良くなかったのはメインのブラームス第1番。原因は、木管楽器だと思います。表現が難しいですが、ブラームス特有の暖かくて厚みのある音やハーモニーが聞こえてこない、という感じ。個々のパートの微妙な音の出し入れがうまくない。このあたりは指揮者も整理できてなかったような感じでした。ピッチも高め不安定で、弦楽器とあまりあっていなかったと思います。
唯一Obはブラームスらしい歌を歌っていたように思います。クラリネットはもう少し暖かみのある音がほしかったです。好みの問題かもしれませんが・・・。
弦は、すばらしく良かったと思います。もちろんエキストラがいっぱい入っているはずですが、管楽器がフォルテで鳴らしてもしっかり聞こえてきますし、特にビオラがよく聞こえてました。4楽章のあのメロディーを始め、ブラームスらしい弦楽器の響きが至るところで聞こえ、大満足です。
今回はドイツ音楽でした。大友直人ミュージックアドバイザーは、とりあえずいろんな音楽を演奏していこうとしているようです。次回の定期(2002年4月19日)は北欧物です。といえば皆さんだいたい曲目がわかりますね?その次はロシアかな?