2月から県立芸大オケ演奏会、グルッポ・ムジチーニオケや椿姫など見聞きしましたが、感想を書く余裕が無くて時間が過ぎました。
今回は琉響の第2回定期です。会場は沖縄市民会館。プログラムは北欧物。シベリウスのフィンランディア、グリーグのピアノ協奏曲(ソロ岩崎セツ子)、シベリウスの交響曲第2番。指揮は大友直人。
今回は特に会場の響きが気になりました。音のふくらみが足りないのです。沖縄市民会館は以前は県内では一番響きのよいホールだと思っていましたが、近年よいホールが増えたせいか、オケの実力がわかりにくいホールになってしまった気がします。
演奏のレベルはさすがにある程度の水準は保っていますが、フィンランディアは毎度おなじみのプログラムなので、聞く方もあまり興味深く聞かないし、演奏側もいまいちのめり込みが足りない?
グリーグはピアノを弾く人はどう受け取ったかわかりませんが、ワタクシ的には一言・・おもしろくなかったです。ひたすらピアノに向かって弾くだけで、オケの方を全然 見ないピアノソロなので・・・・。
よかったのは、シベリウスの交響曲第2番。第1楽章が始まったときにそれまでとうって変わった音が出てきたように思ったのは、聞く方の興味の差でしょうか。
生演奏で聞くのは初めてですが、この曲は生で聴いた方が絶対おもしろいと思いました。第1楽章の弦の「ゆらゆら」とした出だしから、木管楽器の主題が出てくると、いかにもシベリウス・・・涙が出るくらい大好きです。メロディラインの楽器の移り変わりがきれいです。
2楽章はもう少しテンポを遅くして、出だしの低音弦のピチカートをはっきり聞きたかったですが、ファゴットやトランペットのソロはきれいでした。金管楽器の息の長いフレーズもグッドですね。
3楽章のテンポはもっと速いほうが好きですが、安全テンポだったと思います。3楽章から引き続き、終楽章に移っていくところはいつ聞いても感動します。大友さんの指揮も最後の盛り上げがうまく、琉響も熱演だったと思います。
ひとつ残念なのは、やはり木管楽器かな。今回はFlのN響トップ中野さんの存在により、前回よりしまっていましたが、他の楽器は全体に存在感が「軽い」ように思います。言葉ではうまく言い表せませんが・・・。
琉響第3回定期は10月14日(月)、次回はロシア物かなと思ったら、一転ベートーベンです。しかもエロイカ!!会場は具志川市民芸術劇場。エネルギーほとばしる力強い演奏を期待します。
ちなみにその前の9月21日(土)は、私の所属する沖響が那覇市民会館でベートーベン第7番を、さらにその前6月30日に琉球大学フィルは具志川で第6番田園だそうです。聞き比べをしてみるとよいのでは?