県立芸大教授の糸数さんのリサイタル。室内楽の夕べと銘打っているとおり、ワルシャワ・フィルの弦トップメンバーとのピアノ四重奏、五重奏の演奏会でした。
開場は、シュガー・ホール、プログラムは、モーツァルト:ピアノ四重奏曲第1番 K.478、ベートーベン:ピアノ三重奏曲第4番 op.11 「街の歌」、ブラームス:ピアノ5重奏曲 op.34。
モーツァルトの四重奏は、昨年末に、エドソン・エリアスと沖縄在住の弦楽奏者のアンサンブルもありました。ピアノはもちろん上手ですが、ピアノの軽快さという点ではエリアスに軍配が上がります。弦のアンサンブルはこちらが味わいがありました。
ただ、1stVnのピッチが不安定。使っている弦のせいでしょうか?低めになってまして、奏者もかなり気にしてました。
2曲目は、クラリネット・トリオでも有名な「街の歌」です。私の前の席に某大学のクラリネットの教授さんが座ってまして、この曲になると身を乗り出して聞いてました。(^。^)
今回は、1stVnがクラリネットの代わりです。生演奏では初めて聞いたので、結構ピアノがかなり大きな比重を占めているんだとわかりました。それもベートーベン的で心地よく感じました。
チェロは最高。位置的にチェロがよく聞こえる位置に陣取っていましたがそれを差し引いても、今回のチェロは大変上手だったと思います。
逆に、音のバランス的にVnは小さく感じられますし、出番もなぜかクラリネットよりも少ないような気がする。本当は同じなはずなのですが・・・。ただし、音の出だしの軽快さという点では、Vnに軍配ありかな。
それはこれやですが、今回一番の収穫はこの曲で、大変楽しめました。
ブラームスのピアノ五重奏は4楽章の大曲です。時間も長いです!曲想はブラームスの重厚さそのもの。2ndVnが入り、弦楽器も4人。
ここまでくるとピアノ協奏曲のようになります。ピアノも弦楽器も力いっぱい演奏します。そのあたりは十分手応えのある演奏でした。