世界各地の地名の語源を解説した本。地名の成り立ちをとおして、世界史や地理の勉強になります。
一回全部読み通しましたが、それだけではあまり役に立ちません。毎日のニュースなどで地名に気になる地名に接したとき、確認することが必要だと思います。
特に不幸な歴史を背負っている中近東には考えさせられる地名が多いです。
たとえば、「パレスティナ」は、前12世紀頃、エーゲ海北部から移住してきたペリシテ人の名に由来しますが、ペリシテとは、古代ギリシャ語で「俗人」という意味。
イスラエルは「神の戦士」。エルサレムはヘブライ語では「平和の都市」を意味するそうですが、アラビア語ではアル=クーツ(聖地)。メッカは、アラビア語でマッカ(神殿)だそうです。
単純なものでは、川の名は、先住民の言葉で、「川」と呼ばれていたものが、後に入ってきた民族によってそのまま地名になったものが多い。例:ナイル、インダス、ライン、セーヌ、ドナウ、メコン、ミシシッピ、ザイールなど。例外はアマゾン。なるほど・・・。
難しいのはイギリス。この呼び名は、日本だけのもので、ポルトガル語のイングレスがなまったもの。正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 」the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland なのですが、問題は、英語での略称です。UKまたはGreat Britainが無難?
地名は奥が深い。