私の所属するオーケストラの定期演奏会が先日終了。2年ぶりにメインの1番クラリネットを吹きました。
写真はヨーゼフB♭管とA管です。今回の演奏会ではB♭管のみ使用しました。3年ほど使ったクランポンのエリートとは逆に、ジョイント部分は金属部分が多いです。また、試奏時の象牙リング?付きベルとは違うものになりました。
キーはシルバーも選べますが、ゴールド系が好きなので、パール・ゴールド?を選択しました。ちょっとピンクっぽい感じです。
この楽器は、クランポンなど一般的クラリネットとはかなり作りが違います。
(1)管の内径、(2)左手人差し指で操作するスロートのソ♯、ラの音孔が縦並び、(3)左手薬指の下に別の音孔がある、(4)バレル(たる)の脹らみ、(5)ベルの口周りの出っ張り、でしょうか。
また、バレル下部に金属の内管のようなものがあり、バレルを抜いても音色の差が出ないよう工夫しているそうです。
ヨーゼフでは、その後もプロ奏者のアドバイスを元に改良を重ねており、昨日、最新バージョンを工房で吹かせてもらいました。楽器の「抵抗感」がかなり少なくなり、音色も少し明るめになっていました。いわゆる「吹きやすい」方向へ調整がなされているようです。
左手薬指の通常音孔の位置は写真ではインライン配置で上の音孔と縦並びですが、通常は少しずらすのが普通と言うことで、改良版もずらしているようです。また、気になっていたファ・ドの左手小指替え指キーの長さも変更され、一連の改良で左手の動きがかなり改善されました。
また、私の使っている楽器ではスロート音域の音色が「引っ込む」ので、スケールなどで音色のムラが割とあるのですが、改良型はかなり上下の音色とつながるようになりました。この方向で年末あたりに本格発売のようです。
すでにクラリネットの雑誌「ザ・クラリネット」や、「パイパーズ」の最新号には記事が掲載されています。パイパーズでは何と表紙写真に採用されています。
新バージョンが完成したら、楽器を交換してくれるとのことなので感謝です。今回の私の購入は(有料の)モニターという感じになりましたが、段々と楽器が変わっていく様子を見るのは楽しいですし、大変貴重な経験です(^_^)
いずれにしても、ドイツ管風の音色や音の響きが特色なので、オーケストラやソロで吹くのには最適な楽器だと思います。この楽器でドイツ音楽やロシア音楽あたりのソロを練習すると、なかなかそれらしい雰囲気で演奏できます。