ギリシャ神話などは若い頃に読んだ方が多いと思いますが、私はそういう機会がありませんでした。
いつかは読もうと別の本を買っていたのですが、結構ページが多くなかなか手が出なかったので古本屋で見つけた串田孫一さんの書いた入門本を読みました。
読み進むと、ギリシャの神々のあきれるばかりの野放図、淫乱、裏切りの世界。ゼウスとその妻ヘラが繰り広げる痴話をはじめとして、とんでもないことだらけです。
奥さんのエウリディーチェを冥界から戻すときに、振り向いてしまったオルフェウスはそれだけでも大変な悲劇ですが、この本によると彼の最後はもっと大変なことになっています。
パンドラの箱の話は有名ですが、それもゼウスの策略のようなものなので、つまるところギリシャ神話の世界全体がパンドラの箱なのだと思います。開けてしまうと世界中に「病、怨み、復讐、恐れ、悲しみ、そのほかの禍や悪」がばらまかれてしまった・・・。
年明け早々にこんな世界に浸っている私も、箱を開けてしまったのかも(--;)
しかし、いろいろな方面で引用されたりしているので、この世界がわかると、そういうものの理解に役立ちます。