街道をゆく第6巻 「沖縄・先島への道」。週刊朝日1974年6月から11月にかけて連載。
街道をゆくシリーズのうち、唯一我が沖縄県を旅したものですが、他の地域に比べると、退屈な内容だったというか、異質でした。
このシリーズは、司馬遼太郎の豊富な歴史知識から出てくる話題が楽しいのですが、明治以前の日本史に登場することがほとんどなかった沖縄には、いかに司馬遼太郎といえどもそのようなネタがないのです。
ということで今回登場するのは、漁師やお店の人、運転手など途中で出会った人々に関する話題がほとんど。
唯一の歴史話題は、先島地域に残されている倭寇の遺跡と、倭寇が先島地域に及ぼした影響について。これは参考になりました。
最近ほとんど考えることのなかった沖縄の歴史を思い起こすきっかけになったことは収穫。