1980年代、喜太郎のテーマ曲とともに一世を風靡したNHKの番組「絲綢之路」シルクロードを書籍化した物の第3巻。当時感激して全12巻を購入したのですが、結局1巻だけ読んで今まで本棚の飾りになっていました。
本のPDF化作業とともに、飾り本をどうにか読破したいと思い立ちました。司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズとともに、月1巻ずつ読んでいく計画です。
今回は、第3巻。楼蘭と黒水城。楼蘭遺跡は、敦煌から西に数100kmのタクラマカン砂漠入口当たりにあり、紀元前120~30年ごろから紀元前77年まで存在した国。井上靖の小説「楼蘭」の舞台です。
シルクロードの制覇をめざした漢によって滅ぼされ、その後20世紀初頭のヘディンの再発見まで砂漠に埋もれていたわけです。ロプ・ノールというさまよえる湖の近くにありました。仏塔や建物の廃墟、女性のミイラなどの発見があったようです。民族など一切不明ですが、西アジア系の民族だったろうと言われています。グーグルマップで探してみましたが、さすがに見つかりません。
黒水城遺跡は、敦煌北の酒泉市からさらに北へ行き、モンゴル族の自治区になっているところにあります。楼蘭の時代からぐっと新しく、元帝国成立前の200年間栄えたタングート族の国「西夏」の遺跡です。西夏文字で有名です。こちらは、チンギスハンに滅ぼされました。
遺跡は、幅400~500mで、ほぼ全域の城壁や仏塔などが残っており、グーグルマップでとてもきれいに見ることができ、感激しました。当時の取材班はらくだを使ってかなり苦労して行き着いたようですが、今は舗装道路があようです。30年も経つと世の中こんなに進歩したわけです。
ロプ・ノール湖(跡?)も、本の中では衛星写真として紹介されていますが、グーグルマップも衛星写真ですから、そのものが見られますね。
私の頭ではシルクロード=砂漠、というイメージなので、この第3巻と次の第4巻がメインになりそうです。