1980年代のNHKシルクロード特集の書籍版、第四巻は、タクラマカン砂漠の南側のオアシスをとおる「西域南道」と呼ばれるルートです。この特集取材上最も危険なルートだったようです。
前巻で登場した楼蘭から西南へ、ミーラン、チャルクリク、チェルチェン、ニヤ、ホータンと取材していますが、現存するオアシス都市は当時のオアシスとは場所も住んでいる人も違うということです。近くにある当時の遺跡はすべて砂漠の中なので朽ち果てた材木や崩れた壁などが見つかるくらいです。ニヤ遺跡はグーグルマップの航空写真でも何となくこれかな?という箇所が見つかりました。西域南道は当時も大変厳しいルートだったので割と早期に使われなくなったようです。
内容とは関係ありませんが、このタクラマカン砂漠周辺は中国の原爆実験など極秘軍事施設が多い地域だったらしく、Wikimapia(ウィキマピア)というサイトで見るといろいろな基地跡地が見られます。当時の取材班も軍事機密に触れそうな場所の取材は認められなかったようです。