琉球大学フィルハーモニー管弦楽団(以下、琉フィル)の第49回定期演奏会を聞きました。
平成20年6月29日(日)てだこホール。曲目は、シベリウス/組曲「カレリア」より、行進曲。モーツァルト/クラリネット協奏曲(ソロ、川上一道)、シベリウス/交響曲第2番。指揮は、琉フィル音楽監督の庭野氏。
今回の一番の目的は、川上一道さんのクラリネット協奏曲でした。川上氏は、昨年の日本音楽コンクールクラリネット部門で2位を授賞した人です。きれいな音色かつ、テクニックも素晴らしい演奏でした。特に今回は、バセット・クラリネットというモーツァルトが作曲した当時の音域のクラリネットを吹いていて、これも参考になりました。ちなみにメーカーはクランポンだと伝え聞きました。
川上氏には今後も順調にキャリアを積んでいって欲しいものです。
問題は、メインのシベリウス/交響曲第2番です。クラリネット協奏曲だけ聞いて帰ってしまえば良かったのですが、ついつい聞いてしまったのが運の尽き?
そもそもまず当日の琉フィルのオケ編成から?がつくのです。Vn1stのうち約2/3はエキストラ。Vn2ndも半分エキストラ。木管楽器もObとFgは、一人ずつエキストラ入りです。
当然Vnは、音的にはなかなかいい音が出ていたのですが・・・。これが琉フィルの実力でないことは明確。
木管は、シベリウスを吹くには全体に力不足。特に、2楽章のきれいなObソロで、出ない音が一カ所あり、まったくメロディになってませんでした。
もう一つがっかりだったのは指揮者です。演奏者は、一生懸命シベリウスの音楽を作ろうと必死に演奏していたと思いますが、かんじんの指揮からは、シベリウスの雰囲気がまったく伝わってきませんでした。
さて、琉フィルは、次回は50回という節目の演奏会ですが・・・、プログラムの予告では、ショスタコーヴィッチ/祝典序曲、ブラームス/VnとVcのための2重協奏曲、チャイコフスキー/1812年序曲、・・・です。
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